町野公彦のマーケティング・ブリコラージュ

次の時代に手渡したいビジネス名言

2015-01-01から1年間の記事一覧

埋め込まれた言葉。

会社に行かない日は、いつもジーンズを穿いている。 最近はストレッチジーンズなるものがあり、綿にポリウレタンを混ぜることで、生地の伸縮性を出しているのだが、こうした生地は着用頻度が多くなると、生地が伸びきってしまい、収拾がつかなくなる。 そん…

賢者の贈り物。

「現代の賢者たちに言おう。贈りものをする人々の中で、この二人こそ「賢い人々」であったのだと。 贈りものを与え、贈りものを受けとる人々のなかで、彼ら二人のごとき者こそが「最も賢き人々」であるのだと」。 (O・ヘンリー 「賢者の贈り物」) クリスマス…

そして、私たちはマーケティングに帰る。

「しかし、まえがきで、デジタルマーケティングとは、「マス、リアル、ネットの3領域を全てデジタルで統合し、ユーザー導線を効果的につくっていくこと」と述べた。」 (「リアル行動ターゲティング」 横山隆治) 「数億円の予算配分をマス広告を中心に数ヶ…

全ては、「良い問いの立て方」から。

「動物は水を好むか?」と「猫は水を好むか?」という2つの問いに対して、間違いかどうかを早く検証できる問いはどちらでしょうか? 「リーン顧客開発 ~「売れないリスク」を極小化する技術」 シンディ・アルバレス ある内科医から、健康を考えるうえで食べる…

「強み」が「弱み」になるとき。

すなわち、「当面の事業が成功すればするほど、知の探索をおこたりがちになり、結果として中長期的なイノベーションが停滞する」というリスクが企業組織には本質的に内在しているのです。 これが、「コンピテンシー・トラップ」と呼ばれる命題です。 (「世…

原動力は、あくなき飢餓感。

「総じて組織は、彼らのサービスに何かうまくいかない点があれば、そのことを認識はしますが、問題を明確にせず、そんなものだと受け流す傾向があります。 そのような問題に着目し、確実に対応していくことは、サービスデザイナーの役割のひとつです。」 (…

仕事に心を込めよう。

共感こそイノベーションの原動力である。 (「DIAMONDハーバードビジネスレビュー/HBRブログ」 ゲイリー・ハメル) 患者満足度において、下位グループに属していた、ある医療機関がアメリカのミシガン州にあったという。 この医療機関のCEOは、どうすれば患…

私論(試論)。

「君がやるべきことは、古い大地から新しい大地に飛び移ることだけ なのだ。」 (「村上春樹 雑文集」 村上春樹) あくまで私論(試論)として、企業と顧客をめぐるマーケティング環境の時代変遷を便宜的に3つの時代に分けてみた。 かなり乱暴な区分である…

物欲なき世界で。

「物欲は減り、モノは個人ではなく、皆でもつものに。 そしてモノの所有よりも行動やサービス、知識がより重視される時代が訪れようとしている。」 (「物欲なき世界」 菅付雅信) かつて、僕は、広告会社の先輩たちから「物欲の拡大再生産」をミッションと…

「真の商品」

「我々が顧客の仕事を得るとき、買って頂くのは、実は、企画や提案などの「商品」ではない。 買って頂くのは、我々自身の「人間」である。 そして、もし我々が、そのことを理解するならば、自然に、一つの問いが、心に浮かぶ。我々は、その「真の商品」であ…

強力な「なぜ」を持ち続けること

「あなたのお祖母さんがステーキを焼く前にいつも肉を半分に切る習慣を持っていたとします。 彼女から料理を教わったあなたは、同じことをするようになります。 しかし、肉を半分に切る理由は何でしょうか? 実はあなたのお祖母さんが持っていたオーブンレン…

終わりではなく、はじまりとして。

広告代理店の未来は「広告」が消えて「代理店」だけが残るかもしれない、と言っていた方がいました。 今まで培われた何かは生きていくけど、広告というアウトプットにはならないかもしれないと。 出版もファッションも同じです。本質的に自分たちが何の価値…

創業時にもっていたものを。

「創業者が会社を立ち上げた時のことを想像してみましょう。 創業者は自らの製品やサービスを心から愛し、これを日々より良いものに高め、競争相手を打ち負かし、顧客に選ばれることだけを考えていたでしょう。」 「企業価値4倍のマネジメント ~結果にこだ…

目的の力。

大昔の石切工の話というものがある。 3人の石切工がいて、そこに旅人がやってきて、「あなたは何のために石を切っているのですか」と尋ねた。 1人の石切工は、お金をもらうためだと答え、2人目は腕の立つ職人になりたいからだと答えた。 これに対して、3…

忘れられた矜持。

ただパンになにかをはさめばいいというものではありません。 「サンドウィッチは誠意のかたまりである」こう言ってはばからない。 だからこそ、銀座でおいしいサンドウィッチに出合えるのはちゃんと理由がある。 「きちんともてなしたい」その一線を意地で崩…

自己決定感。

「人事を尽くして天命を待つ」私はこれを、人事を尽くさんとするはこれ天の命なり、と勝手に読み替えています。 つまり、自分は絶対に今、これをやるのだと心に決めて思いたったなら、それは天から下った命なのだと考える。 (「無力 MURIKI」 五木寛之) ス…

語る前に、聞け。

「会社というものは「顧客に奉仕すること」以外の目的を持っては いけない。」 (「大前語録」 大前研一) 広告会社や調査会社であれば、クライアントやその先の生活者も含めて、顧客と考えることができる。 病院であれば、患者やその家族が顧客である。 に…

望ましいお金の順番。

「広告は、商品のなかに練りこまれていく。 そういう進化になるから、これまでの広告技術よりも、もっとずうっとユーザーに近い視点が必要になる」 出さなかった『最後の広告論』より (「ふたつめのボールのようなことば。」 糸井重里) 冷静に考えて、もし…

社会や企業という鳥かごの中で。

「前述したレイモンド・カヴァーは、あるエッセイの中でこんなことを書いています。 『時間があればもっと良いものが書けたはずなんだけどね。』、ある友人の物書きがそう言うのを耳にして、私は本当に度肝を抜かれてしまった。今だってそのときのことを思い…

エレベーターという名のリトマス試験紙。

インテリアデザイナーを雇ってオフィスを飾ったり、人事コンサルタントを雇って社内ポリシーを作り直したり、ブランディング専門家を雇って会社のキャッチフレーズを作っても、意義のあることなんて何も達成できない。 「企業文化」は企業そのものから離れて…

「軽い資本主義」の時代に。

「私の人生のモットーは一言でいうと、「軽い資本主義(capitalism light)ということね。」 -それはどういうことですか。 「コカコーラライトみたいなあっさり目の資本主義という意味。 アメリカンドリームのとても好きなところは、自分の力で自分の生活を…

「問題」と「課題」を分けて考える。

「課題→アイデア→エクゼキューション この方程式のすべてを考え、決定し、実行するのが、クリエイティブ・ ディレクターという仕事である。」 (「すべての仕事はクリエイティブ・ディレクションである。」 古川裕也より) 多くの人が「問題」と「課題」を同…

「未解決問題」がイノベーションの糸口。

「今解決されていない問題が、後になればニーズなんだ。」 (「Yコンビネーター シリコンバレー最強のスタートアップ養成スクール」 ランダル・ストロスより引用) 先日、大学病院で皮下腫瘍除去術という手術を受けた。 というのも、約2か月ほど前、左脇腹…

「状況」に語りかける。

「誰がいつ読んでも面白い小説など存在しない。 小説に普遍的な面白さなどない。 誰かが、ある時に、ある状況のなかで読んで、その作品は面白い。 そうした出会いのなかにしか読書の悦びはありえない。」 (日本経済新聞2015年7月26日「半歩遅れの読書術」)…

「ないこと」によって、「あること」を語る。

「私は傲慢だった。 自分の人生を生きることだけで必死だった。流れていく時間の残酷さを知らなかった。 目を向けていたのは、自分の中を流れ、渦を巻く時間についてだけであり、時間がまるで加速度がついたかのように、老いゆく者の中を流れていることから…

不合理の中にこそあるもの。

「今は世の中の不合理の中にこそ、ビジネスチャンスがあると思う。 その不合理を感じたり憤ったりする心が大切なのだ。 多いか少ないかは別にとしてあなたが不合理と感じることを、 他の人も不合理と感じているはずだ。 その不合理を正していくことがビジネ…

「答えのない時代」に。

「自分が小説を書く上で重要なことは心情を伝えることなのだ。 知的な意見を伝えたいわけでも、何かについて議論したいわけでもない。 偶然にそうなってしまったら、それはそれでいい。けれど、基本的に私はとてつもなく大きく、とてつもなく重要な事に対す…

「私が想うこと」と「あなたが想うこと」の非対称性。

「自分が見たもの、感じたものだけが真実だったと考えれば、 それですむ。」 (「モンローが死んだ日」 小池真理子 より引用) 親子や恋人同士・・・・・等、様々な人間関係において、「私はこんなに我が子に愛情をもって接しているのに、うちの子供は分かっ…

「未来」を分けて考える。

「週刊誌は、まさに日本の象徴のようなメディアだったと思う。高度成長時に誕生し、日本経済の需要の巨大化とともに成長した。政治家のスキャンダルを暴いて時の政権を倒したこともあるし、ヌードグラビアは長い間サラリーマンたちを慰めた。 だが、80年代あ…

信じて頼ることができるかが、「信頼」。

「我々は多くのお金やモノを蓄えて自身を守るようにと教えられてきた。 しかし究極的には我々を守ってくれるのは人との関係性だ。」 (「未来が見えなくなったとき、僕たちは何を語ればいいのだろう ~ 震災後日本の「コミュニティ再生」への挑戦 ボブ・ステ…