「真の商品」
「我々が顧客の仕事を得るとき、買って頂くのは、実は、企画や提案などの「商品」ではない。
買って頂くのは、我々自身の「人間」である。
そして、もし我々が、そのことを理解するならば、自然に、一つの問いが、心に浮かぶ。我々は、その「真の商品」である自分自身を、素晴らしい商品として磨き続けているだろうか?」
(「Forbs JAPAN 2015年12月号 田坂広志の深き思索、静かな気づき」)
小さな喫茶店やコーヒースタンドでドリップしてコーヒーを提供してもらう時、ある人がいれたものと、別のある人がいれたものでは、同じ店でも飲んだときの美味しさや印象が微妙に異なるときがある。
また、同じ百貨店で商品を購入するときも同様の印象をもつことがある。
勿論、それは技術的な問題もあるものの、「その人も含めた商品」の差異である。
言い方をかえれば、サービスプロセスそれ自体に、人間性がビルトインされている。
このように考えると、この問題は、古くて、新しい大きなテーマである。
数ヶ月前、地下鉄のある駅で、「次の電車は池袋まで行きますか?」と駅員の方に尋ねたところ、その方は、「はい。次の電車は池袋まで行けますが、むしろ、その次の電車に乗った方が、次の電車に乗るより、池袋に早く着けます」と答えてくれた。
「答えは常に顧客の中にあるのだ。」
本 日も読んでいただきありがとうございます。
SARUTAHIKO COFFEE
Indonesia Sumodera Aceh Takengonを飲みながら。