町野公彦のマーケティング・ブリコラージュ

次の時代に手渡したいビジネス名言

2016-01-01から1年間の記事一覧

アナログでしかできないこと。

その靴屋は、銀座にあっては特別高級店というわけでなく、むしろ周囲の店舗からみれば、コストパフォーマンスに優れた店である。 くわえて、この店の販売員の方々からは、いつもプロ意識を感じる。 売り込みは一切せず、納得したら買ってくださいというスタ…

Q+A=I

そして「イノベーションを起こすための鍵は『答え』ではなく『クエッション=質問/疑問/問い』の方にある」と断言する。 「Q思考」 ウォーレン・バーガー 経済が右肩上がりで、誰もがやることがあらかじめ分かっている時代ならば、「答え」がもっとも重要…

失われた多様性を求めて

「僕にはわからないのは、企業というものは、営利を目的とするのか、公益面に奉仕するだけのものなのか、その辺のケジメが全然ついていないということである。 本当は儲けたいというか、自己保身から一歩も出ていないのに、表だけは無理にとりつくろう。 ど…

ヒューマン・インサイトから考える

「インサイトは、こころのなかに存在する何かなので、情緒的ベネフィットと同じような領域にあります。 しかし、情緒的ベネフィットが機能的ベネフィットを土台にしているのに対して、インサイトはかならずしもそうではありません。 先述のイケアの「罪悪感…

「そのために」大切なこと。

夢とは響きのいい言葉です。 ただ、夢が何かを生み出してくれるかというと、微妙です。 あるスポーツ選手は「夢ではなく目標が大事」だと言いました。 正しいと思いますが、わたし自身、若いころ、夢なんかありませんでした。 何とかして食っていこう、とに…

「夏炉冬扇」という考え方。

「マーちゃん、俺たちもう終わっちゃったのかな?」 「バカ野郎! まだ始まっちゃいねーよ!」 「キッズリターン」 北野武 数年前、社内の150人ぐらいの人たちの前で、自社のマーケティンメソッドの説明会を行ったことがあった。 その冒頭で、こう言ったことを…

同質集団への帰属意識と、異質な人たちへの理解の間に。

訪れる人の側に立って想像力を巡らせること、 それに「伝統」を資源として「再発見」することである。 二つとも、わたしたちは苦手だ。 異質な人々への理解より同質の集団への帰属意識が優先されてきたからであり、また自らの伝統を外から眺める視点を持てな…

ささやかな協力のために考えたこと。

スティーブとはとてもいい友達でしたが、ひとつ不満があります。 アップルは想像力に富んだ優れた製品をだしているにもかかわらず、それらを自分の秘密にしてツールとして売っているだけで、科学やテクノロジーに対して何の貢献もしていない。 マイクロソフ…

ゼロからはじまる大切な2つのこと。

私たちの仕事は、問題を見つけるところから始まる。 データに答えを求めるのではなく、問題設定にデータを使うと語る。 「アドタイ 2016.02.08 掲載~ ゼロtoワンのクリエイティブ レイ・イナモト氏新会社方針」 宣伝会議の「アドタイ」の記事を読んでいて、…

危機を乗り越える、クリエイティブな課題解決力。

助ける方法を検討するのではない。どうしたら助かるかを実行することである。 映画「アポロ13」 最新作「オデッセイ」や過去作品ではあるが「アポロ13」等、宇宙での予期せぬ事故に遭遇し、どうやったら地球に帰還できるかという課題を抱えたクルーたち…

終わりなき旅。

人は何度でも立ち上がる。 立ち上がっては倒れ、立ち上がっては倒れ、その足元はおぼつかないかもしれない。 けれども、立ち上がったことは、一生忘れることのない、かけがえのない記憶となる。 マハトマ・ガンジー サイクロン掃除機で知られるジェームズ・…

物語をつくる、自分の部屋をつくること。

小説を書くということは、つまり物語を作るということであると考えています。 物語を作るというのは、自分の部屋を作ることに似ています。 部屋をこしらえて、そこに人を呼び、座り心地のいい椅子に座らせ、おいしい飲み物を出し、その場所を相手にすっかり…

取り入れられる物語を。

Eコマースでは消費者が選べないほどの店、商品があふれています。 多くの商品は、どこでも売っている潤沢品です。すると在庫の数とか、すぐ届けられるとか、安さでしか差別化できません。 その商品が「あなたにとって価値がありますよ」とアピールする力が必…