「問題」と「課題」を分けて考える。
「課題→アイデア→エクゼキューション
この方程式のすべてを考え、決定し、実行するのが、クリエイティブ・
ディレクターという仕事である。」
(「すべての仕事はクリエイティブ・ディレクションである。」 古川裕也より)
多くの人が「問題」と「課題」を同じ意味で使っているが、個人的にはこの二つの言葉は、似て非なるものとして明確に区分して用いられるべきものと考えている。
「問題」と「課題」は、以下のようになる。
「あるべき姿(達成したいこと)」から、「現状はこうである(問題)」を差し引いたものが、「課題」である。
そして、その「課題」に対して、「こうすべきだ」というのが、ソリューション(解決策)である。
こんなたとえ話はどうだろうか。
二日後に大事なピアノの演奏会を控えた10歳の女の子がいるとする。
昨日から37度程度の熱があり、体調が芳しくない。
このケースの場合、体温という判断基準に照らして、熱があり体調が悪いという事実が「現状の問題」となる。
また、達成したいのは、なるべく元気でピアノの発表会に出ることであるから、「あるべき姿」から「現状の問題」を引いた「課題」は、「明後日までに、(熱を平常まで戻し)元気に、発表会に参加すること」となる。
この「課題」に対して、「市販薬を飲むべきか」、「すぐに病院に行って診察を受けるべきか」、「まずは家で安静にするべきか」等が解決策のオプションとなるだろう。
その上で、そのオプションの妥当性を相対的に検証し、最適案を決定する。
上記は、日常生活のたとえであるが、ビジネスとて、これと異なるものではない。
クライアントの「問題」を真摯に観察し、さらに「課題」を設定し、ソリューションアイデアを案出していく。
こんなあたり前のことが、ますます重要な時代になってきているような気がする。
「わたしたちはかつてない未曾有の「課題先進国」で生を営んでいます。
答えはわたしたち自身が自分で紡ぎ出さなければなりません。そしてインプット=情報収集という作業は答えを紡ぐための材料になる情報を集めるという作業以上のものでないことを、肝に銘じておいてください。
(「外資系コンサルの知的生産術 プロだけが知る99の心得」 山口周)
GLITCH COFFEE & ROASTERSのYIRGACHEFFE <WASHED>のコーヒーを飲みながら。
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