町野公彦のマーケティング・ブリコラージュ

次の時代に手渡したいビジネス名言

望ましいお金の順番。

「広告は、商品のなかに練りこまれていく。 そういう進化になるから、これまでの広告技術よりも、もっとずうっとユーザーに近い視点が必要になる」 出さなかった『最後の広告論』より (「ふたつめのボールのようなことば。」 糸井重里) 冷静に考えて、もし…

社会や企業という鳥かごの中で。

「前述したレイモンド・カヴァーは、あるエッセイの中でこんなことを書いています。 『時間があればもっと良いものが書けたはずなんだけどね。』、ある友人の物書きがそう言うのを耳にして、私は本当に度肝を抜かれてしまった。今だってそのときのことを思い…

エレベーターという名のリトマス試験紙。

インテリアデザイナーを雇ってオフィスを飾ったり、人事コンサルタントを雇って社内ポリシーを作り直したり、ブランディング専門家を雇って会社のキャッチフレーズを作っても、意義のあることなんて何も達成できない。 「企業文化」は企業そのものから離れて…

「軽い資本主義」の時代に。

「私の人生のモットーは一言でいうと、「軽い資本主義(capitalism light)ということね。」 -それはどういうことですか。 「コカコーラライトみたいなあっさり目の資本主義という意味。 アメリカンドリームのとても好きなところは、自分の力で自分の生活を…

「問題」と「課題」を分けて考える。

「課題→アイデア→エクゼキューション この方程式のすべてを考え、決定し、実行するのが、クリエイティブ・ ディレクターという仕事である。」 (「すべての仕事はクリエイティブ・ディレクションである。」 古川裕也より) 多くの人が「問題」と「課題」を同…

「未解決問題」がイノベーションの糸口。

「今解決されていない問題が、後になればニーズなんだ。」 (「Yコンビネーター シリコンバレー最強のスタートアップ養成スクール」 ランダル・ストロスより引用) 先日、大学病院で皮下腫瘍除去術という手術を受けた。 というのも、約2か月ほど前、左脇腹…

「状況」に語りかける。

「誰がいつ読んでも面白い小説など存在しない。 小説に普遍的な面白さなどない。 誰かが、ある時に、ある状況のなかで読んで、その作品は面白い。 そうした出会いのなかにしか読書の悦びはありえない。」 (日本経済新聞2015年7月26日「半歩遅れの読書術」)…

「ないこと」によって、「あること」を語る。

「私は傲慢だった。 自分の人生を生きることだけで必死だった。流れていく時間の残酷さを知らなかった。 目を向けていたのは、自分の中を流れ、渦を巻く時間についてだけであり、時間がまるで加速度がついたかのように、老いゆく者の中を流れていることから…

不合理の中にこそあるもの。

「今は世の中の不合理の中にこそ、ビジネスチャンスがあると思う。 その不合理を感じたり憤ったりする心が大切なのだ。 多いか少ないかは別にとしてあなたが不合理と感じることを、 他の人も不合理と感じているはずだ。 その不合理を正していくことがビジネ…

「答えのない時代」に。

「自分が小説を書く上で重要なことは心情を伝えることなのだ。 知的な意見を伝えたいわけでも、何かについて議論したいわけでもない。 偶然にそうなってしまったら、それはそれでいい。けれど、基本的に私はとてつもなく大きく、とてつもなく重要な事に対す…

「私が想うこと」と「あなたが想うこと」の非対称性。

「自分が見たもの、感じたものだけが真実だったと考えれば、 それですむ。」 (「モンローが死んだ日」 小池真理子 より引用) 親子や恋人同士・・・・・等、様々な人間関係において、「私はこんなに我が子に愛情をもって接しているのに、うちの子供は分かっ…

「未来」を分けて考える。

「週刊誌は、まさに日本の象徴のようなメディアだったと思う。高度成長時に誕生し、日本経済の需要の巨大化とともに成長した。政治家のスキャンダルを暴いて時の政権を倒したこともあるし、ヌードグラビアは長い間サラリーマンたちを慰めた。 だが、80年代あ…

信じて頼ることができるかが、「信頼」。

「我々は多くのお金やモノを蓄えて自身を守るようにと教えられてきた。 しかし究極的には我々を守ってくれるのは人との関係性だ。」 (「未来が見えなくなったとき、僕たちは何を語ればいいのだろう ~ 震災後日本の「コミュニティ再生」への挑戦 ボブ・ステ…

愛は負けても親切は勝つ。あるいは、マーケティングとは親切である。

「愛は負けても親切は勝つ。」 (「ジェイルバード」 カート・ヴォネガットより引用) この言葉は、ジョン・アーヴィングや村上春樹といった多くの作家に多大な影響を与えた小説家によるものであり、当該作品中では、「拡大家族」という概念が提唱されている…

時には偶然性に身をゆだねてみる。

「つまりは、人生の充実のためには、強い絆と弱い絆の双方が必要なのです。」 (「弱いつながりー検索ワードを探す旅」 東浩紀より引用) アメリカの社会学者であるマーク・グラヴェターが1970年代に提唱した、「弱い絆」という考え方がある。この社会学者は…

常識の境界線を疑ってみる。

「企業戦略家が膠着状態の市場からの脱出方法を探し求めている場合、一つの道は、製品や市場に関する従来の考え方に真っ向から挑戦することである。」 「まず自社の置かれた製品・市場環境の中で”常識”とされている観念を残らず数え上げ、一覧表にしてみると…

学び続けることをやめない。

「人は学習を辞めたとき老いる。二十歳の老人もいれば、八十歳の若者もいる。学び続けるものは若さを失わない。」 (「How Google Works 私たちの働き方とマネジメント」 エリック・シュミット ジョナサン・ローゼンバーグより引用) 昨年、ある大学病院に家…

「先義後利」。

「企業は利益なくして生き延びることはできません。そのため、会社としても「売り上げが欲しい」、「利益を出したい」という気持ちは強いものがあります。そうだとしても、「そもそも何のためにこの事業を始めたのか」という「利の先に立つ義」が忘れられて…

問題が分かっていないという問題。

「おれの仕事はいろいろな会社のシステムソリューションを考えることなんだけどね。ソリューションというのは、解決すべき問題が何なのかを把握していないとわかるわけがない。ほとんどの日本の経営者は勘違いしていて、高いコンサルティングフィーを払って…

与えてもらった可能性。

「人間が誰かのために作った可能性は、長い時間が経過しても、引き続き他人の可能性を広げている。」 (「ケヴィン・ケリー著作選集Ⅰ」 ケヴィン・ケリーより引用) 雑誌「WIRED」の創刊編集長であったケヴィン・ケリーは、絵具がなければゴッホはいなかった…

ブリコラージュ。そして、点と点をつなげること。

「ブリコラージュ」とは、フランスの文化人類学者クロード・レヴィストロースが紹介した概念で、「器用仕事」とも訳される。 より具体的に言えば、ブリコラージュは、その場その場で手に入るものを寄せ集め、それらを用いて試行錯誤しながらも新しいものを作…