愛は負けても親切は勝つ。あるいは、マーケティングとは親切である。
「愛は負けても親切は勝つ。」
(「ジェイルバード」 カート・ヴォネガットより引用)
この言葉は、ジョン・アーヴィングや村上春樹といった多くの作家に多大な影響を与えた小説家によるものであり、当該作品中では、「拡大家族」という概念が提唱されている。
「拡大家族」とは、血縁関係はなくとも、この世界に同時的に存在する他者をある種の家族と見なせば、今よりもっと人々は優しくなれるし、より平和的になれるはず、という考え方であったと記憶する。(記憶違いだったら、すいません。)
つまり、他者に対して、家族同様に「親切」にすることがキーであると説いている。このフレーズにはじめて触れたとき、非常に押し付けがある「愛」よりも、「親切」の方がむしろ現実味があった。
ある時から、僕自身、「マーケティングとは、親切である」と考えるようになった。
ここでの「親切」とは、相手の身になって、その人のために何かをすること、思いやりをもってその人のために尽くすことを指す。
今、僕が考えるマーケティングの定義はこうなる。
「マーケティングとは、その人の立場に立って、その人のために先回りして、その人にとって価値があると思われるものを、その人にふさわしい方法で提供すること。」
もちろん、本当にその人にとって価値があるか否かは、常に検証されなければならない。そうしないと、ひとりよがりのものになってしまうから。
「マーケティングとは、「常に相手の立場に立って自らの行動を見つめ直す思考の体系」であり、組織行動に限らず個人の行動にもまた、マーケティングは内在すると考えています。」
(「寺子屋式手習いマーケティング」清野裕司 より)引用)
最後に、「親切」についてもうひとつ。
「私を助けても何の得にもならないときに助けてくれた人たちに感謝しています。人生は転ぶこともあるけど、また立ち上がらないといけないことを学びました。」
(米国俳優ベン・アフレックのスピーチより引用)
COUTUMEのNdava Micosta2を飲みながら。
(原産国ブルンジ。赤いフルーツの酸味、ブラウンシュガーの甘さ、ミルクチョコレートの香り。)
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