ヒューマン・インサイトから考える
「インサイトは、こころのなかに存在する何かなので、情緒的ベネフィットと同じような領域にあります。
しかし、情緒的ベネフィットが機能的ベネフィットを土台にしているのに対して、インサイトはかならずしもそうではありません。
先述のイケアの「罪悪感」も、ハーヴェイ・ニコルズの「エゴと葛藤」も機能的ベネフィットから発見できることではありません。
むしろ、ヒューマン・インサイトからのルートでしょう。
その意味で読書すること、映画を観ることも、インサイトを探す訓練になるでしょう。」
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伊藤紅一、前田還
先日、ガス・ヴァン・サント監督の映画「THE SEA OF TREES(追憶の森)」を観た。
妻を亡くした、マシュー・マコノヒー演じる大学の教員が、自らの生命を絶つために、日本の青木ヶ原の樹海にやってきて・・・・・・という話である。
その樹海で遭遇した渡辺謙演じる不思議な男は、マコノヒーに対して、
あなたの妻の好きだった色や季節を知っているか、と問うシーンがある。
マコノヒーはそれに対して答えることができない。
正に、「身近な人のことほど、意外に知らないことが多い」
というヒューマン・インサイトに気付かされた。
(映画からもインサイト例が学べる。)
そもそも、マーケティングは、ときに不合理な人間を対象にするものだから、商品そのものよりも、「言われてみるとその通りと思う、人間が生活していく上で生じるココロのツボ=ヒューマン・インサイト」から考えてみる価値はとてつもなく大きい。
今日も読んでいただき、ありがとうございます。
VERVE COFFEE ROASTERS ETHIOPIA LAYO TERAGAを飲みながら。